矯正歯科の症例 詳細

噛み合わせ・審美性の改善の
症例2

治療前

治療前

治療後

治療後

具体的には、インプラント治療・歯列矯正を行い、咬合調整後に最小限必要な箇所を白いオールセラミックに変えています。

治療開始時に55歳という年齢にも関わらず、勇気をもって矯正治療も選択して頂いたことによって治療のゴールが理想的な噛み合わせの状態になることができました。
この方の初診時は、”開咬”といって奥歯で噛んだ状態でも前歯同時が噛み込まず、隙間が空いてしまう噛み合わせで、治療の難易度も高いものでした。 もし、矯正治療を行えなかったら、前歯と奥歯の調和した噛み合わせ治療の実現は難しく、前歯は噛めないという状態のままだったと思います。

また、このように全顎的な治療のときは、顎関節の状態を常にチェックすることも大切です。
今回は治療の最終ゴールを、左上の奥歯の欠損をサイナスリフトを併用してインプラント治療で改善し、さらに予後が悪い右下の奥歯に対するインプラント治療を行ったうえで、

①バランスのとれた咬合平面の付与(横から見た上下的な歯の並び)
②適正な咬合高径の確立(噛み合わせの高さ)
③アンテリアガイダンスの付与(上顎前歯の舌側面が下顎の動きを誘導する作用)

としました。

治療の順序は

①サイナスリフトを含めた左上のインプラント治療を開始しますが、治癒期間中に、同時進行で、必要な歯の箇所を仮歯にします。インプラントに際しては、上顎洞に慢性的な炎症が見られたので、その治療も同時進行で行っています。
②インプラント部も仮歯で咬合ができるようになったら矯正治療を開始します。
一番の目的は、上下の前歯が噛めるという状態を作ることです。
(この矯正治療は、成長期が終わった患者様に行う成人矯正なので、主に歯軸整直が目的になります。)
③矯正治療中に、右下の奥歯に対してインプラント治療を行なっています。
④矯正治療が終了後、仮歯の調整・咬合調整によって、緊密な咬合の付与を行います。
⑤仮歯の調整によって、最終的な噛み合わせが確認できた段階で、セラミッククラウンの作製に移ります。
⑥完成したセラミッククラウンを仮止めし、咬合などの経過を確認した上で、仮止めから接着の段階に進みます。
⑦治療後は、定期的なメンテナンスに来院いただき、予防歯科的に、顎関節・噛み合わせ・歯肉などのチェック・調整を行います。

治療前

治療前

治療後

治療後