
院長ブログ
インプラント治療の噛み合わせの診断と仮歯について
- 2021年10月7日
- インプラント
インプラント治療の時、噛み合わせについて確認するチェックポイントが7つあります。
1:口を開けるときの動き
真っ直ぐに開いて、ご自身の指で3本入ると良いです。
2:顎関節の状態
年齢的な変化はあっても、骨の変形やズレがないと良いです。
3:下額を動かす筋肉の状態
4:中心位
噛み合わせのずれという言い方で通じるでしょうか。こちらが安定していないと自覚されている方もいらっしゃいます。
5:咬合平面
左右前歯・奥歯のバランス(飛行機の翼のバランスみたいな感じでしょうか)
6:咬合高径
噛み込みの深さでして、上下の前歯の歯茎からの距離は17〜18ミリぐらいが目安になっています
7:前歯と奥歯の調和
最後に大切になります。8020達成者は、この項目が抜群によかったです。
インプラントの精密検査のときに、レントゲンなどの外科的なことだけでなく、これらの噛み合わせについても調べて総合的に治療方法を考えます。
また、治療の経過の確認についてもこの7つのチェックポイントを確認することで、その時点から何を行えば治療のゴールに辿り着けるかを検討します。
歯科での治療を経験されている方でしたら、
「仮歯」が入ったことがある方も多いと思います。
仮歯の役割は、最終的なセラミックなど(インプラント上部構造と呼ばれることもあります)を想定した立体的な設計図なのです。
この仮歯の形態を上記の7つのチェックポイントを加味しながら調整することで、精度の高いセラミッククラウンの作製に辿り着くことができます。
POINT
噛み合わせの点では、心配が残るセラミッククラウンが出来上がることになってしまうかもしれません。
ですので、仮歯の段階はすごく重要なのです。
毎回課題を改善し、仮歯の状態を治療のゴールに近づけるのです。
私の経験では、奥歯1本だけのインプラント治療のときでさえ、チェックポイント7つのうちが全てクリアされていることは少ないです。
インプラントを入れて、はいすぐ終わり!となることはあまりありません。
特に、1本の時でも、咬合平面が良くないことが多いです。
こちらの課題がクリアされないと、
仮歯の段階で調整箇所が多くなり、結果として上下であまり噛めていない形態になってしまうことや、
逆に割れやすく、外れやすくなってしまいがちです
この状態でセラミッククラウンを作製してもあまり状況は変わりませんので、
より噛めるセラミッククラウンへ導くために、少なくでも、咬合調整や部分矯正を併用することもあります。
当然インプラントの本数が多くなればチェックポイントで課題とカウントされる項目が増えますので、
仮歯の調整回数多くなったり、治療期間が長くなることもあります。
このように私の立場からは7つのチェックポイントを意識しながらいつも仮歯を調整を行っていますが、
患者様からの目線では、仮歯がとれなくなったり割れなくなったりしてこの仮歯のままでも良いよと思える時、
そろそろセラミック作製への段階に進める目安かもしれないですね。
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