インプラントと矯正治療は、どっちを先にしたほうが良いのでしょうか。
 

 
これまでのコラムで、「インプラントが必要な方は、他の治療も必要になることが多いですよ。」と書かせて頂いています。

 
実は、この3つともに正解なのです。
 
ですが、患者様の口腔内の状態がそれを決めるのであって、術者や患者様の希望で決められることではありません。
 
例えば、奥歯がなくて、噛み合わせが安定しないときは、インプラント治療を先に行って、
仮歯まで入って奥歯の噛み合わせがある程度安定してから、矯正治療を行った方が良いと思います。

逆に、前歯部にインプラントを行う時は、矯正治療を先行して、インプラントが入るスペースをほぼ確定させます。
この段階で、インプラント治療を行い、仮歯が入ったあとに、さらに仕上げの矯正を行うと良いと思います。
 

 
最後に、同時進行で行う方がいい時もあります。
 
それは、ほぼ奥歯の噛み合わせが、ある程度噛めるようになっていて、さらに、奥歯の移動量が想定できる時です。
 
この治療方法で行える時は、他の2つの場合に比べて、治療期間が短いこともあって、
一番効率的と言えるでしょう。
 

 
このように、患者様の噛み合わせ状態を正しく診査・診断し、インプラント治療と矯正治療を正しい順番で取り入れることで、精度の高い噛み合わせ治療ができるのです。