患者様に歯科治療を行うときは、インプラントに限らず、噛み合わせ治療、虫歯治療、歯周病治療、矯正治療など、全ての治療において治療計画が一番大切だと思います。
 
患者様一人に対して、治療計画は複数立てることができるのでして、絶対にこの治療計画一つしかないと言うことは、ほとんどありません。
また、どんなに素晴らしい技術を持っていても、良くない治療計画では、その技術の良さを発揮することができないと言ってもいいと思います。
 

では、インプラント治療の時は、何を基準に治療計画を立てるのでしょうか？

 
私は、噛み合わせなどの課題の解決はもちろんのこと、時間軸の共有も大切だと思っています。
 
 
例えると、家やマンションなどのリフォーム・建て直しに通じる要素があると思っています。
 
もし、将来的に売却をするのでしたら別ですが、
家やマンションは一生住み続ける前提で、リフォーム・建て直しを考えると思います。
建築の先生は、今の段階では、このような事をすれば一生、もしくは長期間住み続けられる修繕を目的で、
専門的な視点から計画を立ててくれると思っています。
 
一気に全ての課題を解決するために、家ごと立て直すこともあるかもしれませんし、
部屋ごとの修繕を年数をかけて行うかもしれません。
 

 
 
私見ではございますが、インプラント治療が必要になるときは４０歳〜６０歳代ぐらい（他の年齢の方ももちろんいらっしゃいますが）ですので、
ここで一旦、口腔内の状態をしっかりと立て直して、
あとは、小規模なメンテナンス的なことで済むようにと考えてらっしゃる方も多いと感じています。
 
私は、このリフォームを一気に行おうか、もしくは少しずつ継続的に行おうかなども
患者様のライフスタイルなどをお聞きした上で、一緒にご相談させて頂きます。
 
もちろん、

などの課題を解決し、「一緒に長持ちする治療を目指しましょう」という前提です。
 

 
 
患者様ごとに、優先すべき課題は違っています。
それを正確に評価し、正しい順番で一口腔単位の治療計画を立てさせて頂き、
その計画に沿って二人三脚で治療を進めることがとても大切なのです。
 
インプラントが早い段階で登場することもありますし、
最終段階でインプラントを行わせて頂くこともあります。
 
数年後にインプラントを行うことでさえあるのです。
 
患者様の課題だけでなく、時間軸を共有させていただくことで、
より患者様に寄り添ったインプラント治療ができるのではないかと思っております。