院長ブログ
咬合はインプラント治療で本当に大切
- 2020年2月24日
- インプラント
インプラント治療には、2つの段階があります。
①外科:歯が無くなってしまった顎骨の部分に外科的に「直径4ミリぐらい長さ10ミリぐらいのネジ」みたいなデンタルインプラントを入れる段階
②補綴:ネジみたいな部分の上に「新しくセラミックの歯」を入れる段階
です。
当然、外科にも難易度があるように、補綴にも難易度があります。
①の外科の段階の難易度は、歯科医師にとって客観的にもわかりやすいので、
ある程度経験すると、自分の行える範囲がわかり、
大学病院や経験のある歯科医師に依頼をする先生方もいらっしゃいます。
また、患者様側にとっても、何かあれば痛い・腫れるなどの自覚的にもわかりやすい面もあります。
ですが、
②の補綴については、審美面の客観性はわかりやすいのですが、
機能面では、口腔内の状態を患者様側も理解・確認しずらいということもあります。
また、歯科医師側の「補綴の基準」「難易度の評価」が外科に比べてはっきりとしづらいことや、さらに「顎関節」について診査・診断・治療がさらにはっきりしていないという背景があります。
ですので、治療が終わったようであっても実際には、患者様が「なんとなく我慢」していたり、
気がつかないまま、他の歯・セラミックで新しく作製した歯・顎関節・咀嚼筋などの体の他の部分が少しずつ「適応・代償」をおってしまっていることもあると思っています。
ところで、私は、歯科医師として25年、インプラント治療に携わって20年になります。
この期間中の研修内容は、
最初の10年は外科が中心
後半の10年は補綴を中心
に行ってまいりました。
どちらの側面もとても大切です。
海外を含めて色々なところで、研修を積んできているので、治療方法については、一つでなく多様性を十分に理解していると思っています。
ですが、その経験を踏まえての自信をもっていえることは、「咬合」を軸としたインプラント治療であれば、外科的な面、補綴的な面の両方について全ての患者様に多くの恩恵をもたらせてくれるということです。
咬合については、様々な考え方の中でも、私たちが実践している
「PGI」の顎関節ー筋ー歯の3つを考慮した咬合
が、個人的には一番理にかなっていると実感しています。
POINT
- 咬合平面(歯の並び方の左右・前後のバランス)
- 咬合高径(特に奥歯の噛み込み方・噛み合わせの高さ)
- アンテリアガイダンス(前歯の機能、奥歯と前歯のコンビネーション)
を3つを個々の体に合うように、設定するという治療方法です。
ちなみに、クリニックの待合室においているポスターは、上記のフィロソフィーを構築した寿谷一先生によって描かれたものです。
グランプロデンタルクリニック銀座は、これからも「咬合」を軸としたインプラント治療を通じて一人でも多くの方のお役に立ちたいと考えております。
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