
インプラントの素材学
インプラントの素材学 (いんぷらんとのそざいがく)
インプラントの材質は全て純チタンです。その種類は、メーカーによって違いはあります。
チタンは、イオン化した状態が非常に不安定なこともあり、生体親和性を有し、生体組織内で合併症を起こさずアレルギー反応も報告されていません。
チタンは耐食性に優れ工業界から医療材料まで幅広く使用されています。
医療業界においてはデンタルインプラント以外では、骨折した際に骨と骨をつなぎとめるプレートやスクリューにも使用されています。
トレーサビリティ(ロット番号)について
インプラント体は厳重な管理下において、高度な技術で製造されており、1本ずつのケースにロットナンバーが刻印されていて、厳密に記録されておりますので、安心して治療をうけることができます。
インプラントの表面処理
粗造面タイプ(ラフサーフェス)
チタン表面にサンドブラスト処理、高温エッチング処理などの特殊加工を施し、細かくざらざらさせたタイプです。このサーフェスをコラーゲンや骨芽細胞が好むために、あごの骨に埋め込んだ際に骨芽細胞などがインプラント表面に付着しやすくなりました。
その結果、早期にインプラントが骨に結合し、以前より、治療期間が短縮されました。
研磨面タイプ(スムースサーフェス)
チタン表面を研磨加工し、滑択な状態にしたタイプです。表面に各種細胞が付着し、骨を作るのに時間がかかるために、粗造面タイプより、多少結合に時間が必要になることが多いです。
インプラント周囲炎になった場合の対応がしやすいという利点もあります。
インプラントが骨と接触するする部分にはラフサーフェス、歯肉と接する部分にはスムースサーフェスという構造になっているインプラントもあります。
インプラントの形状
スクリュータイプ
形状がネジのような「らせん状」になっており、先端へ向かうほど直径が小さくなるという歯根の形態に似たテーパーのついたルートフォームと筒状のストレートタイプがあります。
埋め込む穴は3〜5ミリぐらいで、小さくいのですが、骨と接触する面積が広く、噛む力も強く伝えることができます。
このスクリューの形状の違いこそ、様々なインプラントにおいて存在しますが、この形状がほとんど全てのインプラントに採用されています。
他には、プレートの形状をしたものや、ニューヨーク大学教授のレオナルド・リンコー先生が開発した「骨膜下インプラント」という方法があります。骨膜下の顎骨に合わせて入れるために、型取りを行い顎骨の形状にチタンを加工する方法です。
これらのインプラントは、スクリュータイが良好な結果をもたらせたので、最近の臨床では、ほとんど見られなくなりました。
HAコーティングタイプ
チタン表面にハイドロキシアパタイトを蒸着させ、早期に骨細胞と結合させることを目的とした表面構造です。
オペ後、数ヶ月〜数年間は非常に結果がいいというデータがあります。
しかし、長期的には、問題を起こすインプラントが出てくるようです。
現在さらに表面をフッ素コーティングをする事により骨伝導と石灰化が惹起され、治癒が早まると注目されていています。
日本ではまだ認可されていませんが、数年のうちに日本でもフッ素コーディングタイプのインプラントが登場する事が予想されます。このようなインプラントの改良により予後は日々向上しているのです。
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