抜けた歯の対合歯が伸びて出てくる
失った歯の対合歯(噛み合わせの反対側の歯)は、噛み合う歯がないので、徐々に伸びてしまいます。
歯を失ってそのままにしておくと、両隣の歯がそれぞれ歯のない方向へ傾き、
噛み合わせの反対の歯が出てきてしまいます。
長期的に放置すると隣の歯、さらにその隣と次々と歯を失ってしまう方も珍しくありません。
歯を失うという事はその部分の歯が単になくなるという事ではなく、
残っている歯やあごの動きから顔の表情まで変えてしまう、重大な問題です。
失った歯の対合歯(噛み合わせの反対側の歯)は、噛み合う歯がないので、徐々に伸びてしまいます。
両隣の歯が、歯がない方向に徐々に傾いてきます。
長期間放置しているとさらに隣、さらにその隣といった具合に歯列全体に狂いが生じてきます。
歯を失うという事はその部分の歯が単になくなるという事ではなく、残っている歯や顎の動きから顔貌まで、あらゆる場所に影響を与える重大な問題です。
また、失った本数が多い場合にはうまく噛めないので、もう片方の歯でばかり噛み(偏側咀嚼・片噛み)、噛み合わせのバランスが崩れていきます。
歯を失って、長期間放置すると、抜いた歯の周りの骨がやせ、歯肉が小さくなります。
右の写真は実際に歯茎が退縮したために、歯根が露出し、歯と歯の間の隙間が大きくなってしまった症例です。
噛み合わせのずれは、顎関節症の原因となります。
あごが痛む、口が大きく開けられない、あごを動かすと異音がするといった代表的な症状の他に、頭痛、首や肩・背中の痛み、腰痛、肩こりなど全身の様々な部位に症状が現れることもあります。
前歯が折れた
Data20代 男性
インプラント治療
コメント感染が認められなかったので、抜歯と同時にインプラント治療を行いました。
歯が割れてしまったので、抜歯をしなくてはなりませんでした。抜歯後の治療ですが、患者様の年齢も若いし、両隣がほぼ健全歯(以前に削ったりなどの治療をほとんどしていない歯)でしたので、インプラント治療がベストと考えられます。
抜歯の際に、抜歯窩に感染が認められなかったので、同時にインプラント治療を行いました。抜歯した歯の周囲が膿んでいる時は、同日にインプラントを入れるのは避けるべきです。また、特に前歯の場合、抜歯窩の周りの骨に欠損がある時や、骨の厚みが薄い時も、抜歯と同時にはインプラントを入れることを避けた方がいいです。
抜歯した部位は、必ず、歯があった周囲の骨と歯肉が吸収を起こすので、体積が減少します。ですので、インプラント治療を行う時に、それらを補う骨造成と歯肉の移植が必要になる場合がほとんどです。
この患者様の場合は、インプラントの埋入時に小規模の骨造成を行い、半年を経過した時点で、上皮下結合組織移植術を行っています。
新しい歯は、メタル色の材料を選択した場合は、歯肉を透けて灰色が浮き出てしまい審美性を損なうこともありますので、全て白系統の材料を選びました。ですので、白色であるジルコニアアバットメントとジルコニアによるオールセラミッククラウンによって作製しました(ジルコニアはメタルと同様の強度があるセラミックです)。
インプラント治療に後悔なし!
若い方ならなおさらオススメです。